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2015年
09月04日

漢詩とテーブルコーディネート

 

フラワー&空間コーディネーターの浜裕子です。

先週から花生活空間では、重陽の節句のテーブルコーディネートのレッスンが行われていますが、生徒さまで、中国ご出身のYちゃんの作品をご紹介します。

重陽は、もともとは、中国から伝わった節句ですが、中国の唐の時代の詩人、王維の「独在異郷為異客」の漢詩をテーマに、テーブルコーディネートをしてくださいました。 タイトルは、「9月9日の酒」

「独在異郷為異客」の意味合いは、異郷に在りて親しきを思う。

一人ぼっちで異国にあって異邦人となっている。
めでたいお節句のたびにいよいよ増す父母兄弟へのなつかしさ、
今日、重陽の節句に、故郷の兄弟たちが高い所へ登り、その折に、
皆そろって赤い茱萸を挿している中に私だけがいない情景を想像する。

夏が終わり、切ない風情を感じる秋、特に異国の地にあっては、なおのことその想いは、強くなりますね。

表現する人の気持ちや、心、背景がみえるテーブルコーディネートは、技術的なことは、さておき、私好きなのです。

私も漢詩を諳んじながら 遥かかの地に想いを馳せ、好きな器で、酒を一献、そんな心の余裕をもちたいものです。

 

 

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